地域が必要とする医療、看護、介護を患者様の立場に立って行います。

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〒538-0053 大阪府大阪市鶴見区鶴見4-1-30

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社会医療法人 盛和会 本田病院

肛門外科・専門外来より(平成28年10月より本田病院開設)

医師

院長 金川泰一朗

  • 大腸肛門病 専門医(肛門科)
  • 日本大腸肛門病 評議員
  • 近畿肛門疾患懇談会 世話人

診察日

医師:金川 診療
午前診 9:00~12:00 × × × ×
午後診 14:00~16:00 × × × × ×

日祝日は実施していません。

肛門外科の案内

肛門疾患を3挙げますと、痔核、裂肛、痔瘻があります。

痔核については原則として排便習慣を評価し、改善と保存的に診療することを第一とします。内痔核の出血、軽い飛び出しには肛門からの注射による硬化療法を適応とします。さらに内痔核中心の飛び出す脱肛に対しては、ジオン(商品名)注射による硬化療法を行います。これらは日帰り手術が可能です。皮膚粘膜のたるみ、痔核静脈の増大による飛び出す外痔核には、できるだけ切らずに痛み少なく治るようにしています。私の現在でも指導者であります黒川梅田診療所の黒川彰夫先生が施術されます伝承される古典的結紮療法を基本とし、黒川先生と同じようにジオンと併用することを長年行っております。古典的結紮療法とは余剰な痔核組織を左右に振り分けて結紮し、壊死脱落を待つものです。いわゆるミリガン・モルガン法と呼ばれる痔核結紮切除と異なるところは、まず切らないということと、根治性が高く創部が軟らかく後障害の少ない術式であります(手術 第69巻4号 黒川彰夫先生著書)。疼痛管理も古典的療法に習い塩酸キニーネを用い、良好に経過しております。当院では入院治療をおすすめしています。疼痛管理、排便、後出血に問題がないことを退院目標とし、約5日間の入院をお願いしています。

裂肛にも排便習慣の評価と改善、保存的療法を行います。便秘の解消とスムーズな排便を目指し、各種内服薬と様々な漢方薬をあわせていきます。

痔瘻や肛門周囲膿瘍は、専門性のある診断と治療が必要な疾患です。視触診は当然のことながら、肛門骨盤部MRI検査による評価を行い、分類を行い治療します。原則として腰椎麻酔下の手術を行い、ゴム紐によるシートン法を治療の中心にし、肛門括約筋を傷めない術式を選択しています。それらも黒川彰夫先生のご指導に基づいています。

ほか高齢女性に多い直腸脱、肛門周囲感染症、よくわからない肛門痛、よくわからないかゆみ、などなどにもお気軽に相談いただけましたら幸いでございます。

おしりのお話

人は四足歩行から二足歩行をはじめて以来痔に悩まされています。古代のヒポクラテスの時代から、日本ではかの有名な華岡青洲先生の文献にも痔の治療に関する記載があります。最近ではどうでしょう。野菜の少ない食生活、ストレスの多い長時間のデスクワークの生活では、ゆっくりとトイレで用を足す機会も失われ、おしりが泣いていませんか。

そう、おしりの病気は生活習慣病ともいえます。

おしりの困った悩みには、何かが飛び出す、切れて痛い、便秘、下痢、出にくいといった症状がありますね。肛門は口から連続した末端にあり、直腸のつぎに肛門があります。肛門の内側には痛みを感じませんが外側は知覚神経があるので痛みを感じます。痔には「痔核(いぼ痔)」「裂肛(切れ痔)」「痔ろう(あな痔)」があります。一番多いのは痔核でしょう。便秘、いきみ、長時間の同じ姿勢によって肛門の血流が悪くなって静脈が拡張し、「いぼ」の様になったものです。内側にできた内痔核は出血や飛び出しがありますが、痛覚がないので痛みは少ないのです。外にできた外痔核は冬場に腫れて痛んだり、また硬い便でりきんだために切れたりします。内痔核の出血、軽い粘膜の飛び出しには、肛門鏡からの注射パオスクレーの硬化療法を第一選択の治療としています。出来るだけ痛みなく切らずに治すようにしています。もう少し飛び出す痔核、脱肛にはその程度によって、結紮、輪ゴム結紮、ALTA療法を行っています。

最近ではこのALTA療法(硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸)が盛んになって来ました。これは痛みのない所にある痔核に注射を行い、痔核を縮小し硬化させるものです。いわゆる「切らずになおす」治療法です。治療方法は薬剤を痔核に十分浸透させるために4段階注射法を行います。注射による合併症(直腸狭窄・直腸漬瘍・出血)を防ぐべく、これは決められた講習を受けた医師のみが施術できます(当院は実施施設です)。日帰り手術も可能な手技です。

もっと飛び出ている痔核、手で戻してやらないといけない内外痔核は、皮膚や粘膜が伸びきっているので、原則取ってやらないと治らないとご理解ください。当院ではメスで切らずに、古典的療法として結紮を行い、時間をかけて治療します。肛門機能を損傷せず、手術後の痛みが少なくなるようなお薬を使用し、坐剤、緩下剤、鎮痛剤を服用します。

もっともっと肛門から飛び出たような直腸脱も治療します。骨盤底の筋肉が衰えた高齢の方が多いです。手術は負担がかからないように、肛門からの手術を行っています。

痔ろうは肛門の周囲が化膿したもので腫れて熱をもったり、膿が外にでてあな痔となったりします。痔ろうは原則的に手術が必要です。CT検査、MRI検査を行い、それぞれのタイプを判定し、切開解放、ゴムを用いたSeton法など、最新の治療法が提供出るよう痛みも少なくなるようにしています。痔ろうの治療は、肛門機能を失わないように専門医による診断と治療が必要です。

ほか肛門疾患のいくつか(裂肛など)は生活習慣の改善で予防することができます。とくに便秘で離渋される方はおしりを治す前に便秘を治すことが優先されます。当院では様々な漢方薬、緩下剤、ほか調節剤を組み合わせて、それぞれのタイプに合った服薬を行なっています。

最近は清潔志向の高まりから、シャワートイレを設置される家庭が多くなりました。紙だけではふき取れないときも、きれいに洗ってさらっとしたお尻は気持ちいいですよね。でも最近「きれいにしているのにどこかおかしい」「いたいのだが布団に入るとかゆくもある」「汗をかいたようにじっとりとしている」「手でかくとさらに悪くなる」と相談に来られる方がふえています。失礼ながらご本人は「よく洗ってきれいにしているし、私は間違ったことをしていない」と真顔でおっしゃるのですが、そこに問題があるのです。肛門周囲の皮膚はとてもデリケートにできていて、強い水が当たりすぎるとそれだけで表皮がめくれて傷ついてしまいます。めくれるとリンパ液がしみ出る、うんちがついて傷から炎症を生じ、かゆくなってひっかく、ひっかくと傷が深くなって痛くなる。きれいにすれば治るだろうとまた時間をかけて洗ってしまうので、悪循環におちいります。当院では肛門周囲皮膚炎として軟膏治療します。とにかく過ぎたるは及ばざるがごとしで、シャワートイレにご用心です。

また「排便とは関係なく、痔でもないのにいたむような気がする」「横になっているといいけれど、立って仕事をするとずんずん重いようないたみがお尻にでてくる」と言われる方もこられます。診察しましても切れ痔、いぼ痔はありません。他の病院でも「なんにもないよ」と言われたりします。でもよくよくお尻から触れますと、尾てい骨の上から出ている仙骨神経にいたみがあることがありまあす。仙骨神経障害による症状です。この疾患を知る医師も少なく、なかなか難しく、専門医による診断と治療を要します。
排便のたびごとにいぼ痔を押し戻していた世話から開放されたり、たつた一回の治療で長かった出血から開放されたり、ゴルフのアドレス時にも痔がでていたのが集中できるようになったとか、どうしてもっと早く来なかったのだろうと、その歓びを感謝としてよく口にされます。早めに手当てをされますようお待ちしております。

最後に、肛門科領域の専門医は多くありません。「痔=おしりの病気=恥ずかしい」はよくわかります。思い切っての来院をお待ちします。

業績

論文・執筆

  • 金川泰一朗、他:粘膜縫縮にSuction ligator device を用いた直腸脱手術.臨床肛門病学  4:47-52,2012
  • 金川泰一朗、他:骨盤直腸窩痔瘻に起因した直腸膀胱瘻.臨床肛門病学  2:34-37,2010
  • 金川泰一朗、他:成人腸重積症で発見された潰瘍を伴う上行結腸脂肪腫の1例.日本大腸肛門病学会雑誌  61:81-84,2008
  • 金川泰一朗、他:包括医療費制度(DPC)に対応したクリニカルパス作成.国立医療学会誌  61:620-623,2007
  • 金川泰一朗、他:ストーマ管理とクリニカルパス.外科治療  89:473-479,2003
  • 金川泰一朗、他:術後管理を効率化するパウチドレナージの工夫.手術  56:1533-1536,2002
  • 金川泰一朗、他:腹腔鏡補助下大腸切除のための点墨法の工夫.日本内視鏡外科学会雑誌  7:676-679,2002
  • 金川泰一朗、他:ストーマ患者に対するクリティカルパスの効用.日本大腸肛門病学会雑誌  54:64-70,2001
  • 金川泰一朗、他:奇異な発育形態を呈した直腸ポリープの1例.鳥取医学雑誌  29:34-37,2001
  • Taiichiro KANAGAWA, et al: A case report of Crohn’s colitis associated with colon cancer with a review of the literature in Japan. Bulletin of the Osaka Medical College 43:29-34, 1997
  • 金川泰一朗:胃癌におけるHLA-DR抗原発現に関する免疫組織化学的研究.大阪医科大学雑誌  54:40-51,1995
  • 金川泰一朗、他:HLA抗原(DR抗原)の発現からみた胃癌の術後遠隔成績と再発に関する検討.消化器癌の発生と進展  5:137-141,1993
  • 金川泰一朗、他:脱出胃に早期癌が併存したMorgagni孔横隔膜ヘルニアの1例.日本臨床外科医学会雑誌  54:1826-1831,1993
  • 金川泰一朗、他:特集 施設別・消化器癌術後栄養管理の実際.臨床外科  48:579-635,1993
  • 金川泰一朗、他:大腸粘液癌の臨床病理学的検討.日本大腸肛門病学会雑誌  45:837-842,1992

最近の共同執筆者として

  • 細径内視鏡にて嚢胞内を観察し得たアルコール膵炎に伴う膵仮性嚢胞内出血の胃穿破の1例.日本消化器内視鏡学会雑誌  54:3826-3827,2012
  • S-1にCDDP,Paclitaxel,Irinotecanを併用し長期生存が得られた切除不能腹膜播種陽性胃癌の1例.癌と化学療法  36:1741-1744,2009
  • 選択的動脈内カルシウム負荷試験が診断に有用であった膵インスリノーマの1例.診断と治療  96:177-179,2008
  • 経皮的ラジオ波焼灼療法後に遅発性横隔膜ヘルニアをきたした肝細胞癌の1例.肝臓 48:458-462,2007
  • 痔瘻内に播種再発をきたしたS状結腸癌の1例.日本臨床外科学会雑誌  67:2127-2131 2006
  • 当院における乳房再建術の検討.鳥取医学雑誌  30:104-109,2002
  • A new technique for muscle flap closure of the empyema space in complicated chronic broncho-pleural fistula. The Japanese journal of thoracic and cardiovascular surgery 50:466-471 2002
  • Effective chemotherapy for abdominal desmoid tumor in a patient with Gardner's syndrome. Dis Colon and Rectum 34:822-826,1991
  • Portal venous gas associated splenic abscess secondary to colon cancer. ANTICANCER RESEARCH 19:5641-5644, 1999
  • Immunohistochemical studies of colorectal cancers that developed following pelvic irradiation. Surg Today 30:117-121 2000
  • Crohn's disease mimicking as bowel endometriosis. Arch Gynecol Obstet 263:131-133 2000
  • Gastric perforation caused by a bulimic attack in a anorexia nervosa patient: report of a case. Surg Today 30:435-437 2000
  • 内腸骨破裂時の腸管血行確認,腸管温存に術中大腸内視鏡検査が有用であった1例.外科  63:1004-1008,2001
  • 91歳で発症し94歳で再燃した超高齢者潰瘍性大腸炎の1例.日本大腸肛門病学会雑誌 66:498-503,2013
  • 高CPK血症と急性腎不全をきたしたMcKittrick Wheelock syndromeの1例.日本臨床外科学会雑誌 74:982-988,2013
  • 細径内視鏡にて嚢胞内を観察し得たアルコール膵炎に伴う膵仮性嚢胞内出血の胃穿破の1例.日本消化器内視鏡学会雑誌 54:3826-3827,2012

学会発表

大腸肛門病学に関する最近の演者として

  • 初期の内視鏡所見と思われた赤痢アメーバの一例
    2012年11月  博多  第67回日本大腸肛門病学会総会
  • 治療に難渋するCap Polyposis の1例
    2011年9月  浜松  第65回日本大腸肛門病学会総会
  • Suction Ligator を用いた Gant-Miwa 手術
    2010年2月  広島  第54回中四国肛門疾患懇談会
    2009年9月  福岡  第64回日本大腸肛門病学会総会
    2007年9月  東京  第62回大腸肛門病学会総会
    2007年11月  横浜  第69回日本臨床外科学会
  • 便秘を主訴として来院した成人女性鎖肛の1例
    2008年9月  東京  第63回日本大腸肛門病学会総会
    2008年3月  広島  第50回中四国肛門疾患懇談会
  • 気尿,膿尿を伴った痔瘻の1例
    2008年2月  大阪  第81回近畿肛門疾患懇談会
  • 痔瘻内に播種再発をきたしたS状結腸癌の1例
    2006年9月  青森  第61回日本大腸肛門病学会総会
  • Fournier症候群の2例
    2006年2月  大阪  第75回近畿肛門疾患懇談会

大腸肛門病学に関する最近の共同発表者として

  • 進行大腸癌における造影超音波による腫瘍血流評価
    2010年11月  横浜  第72回日本臨床外科学会学術集会
  • 外来診療における出血性痔核に対する5%アーモンド・フェノール液療法の有用性
    2010年9月  浜松  第65回日本大腸肛門病学会総会
  • 進行消化器癌における造影超音波による腫瘍血流評価
    2010年5月  京都  第83回日本超音波医学会
  • Diagnosis and clinical evaluation of colon diverticulitis byultrasonography
    2010年3月  韓国  ISUCRS
  • Evaluation of tumor vascularity in advanced colon cancer by contrastenhanced ultrasonography
    2010年3月  韓国  ISUCRS
  • 91歳で発症した潰瘍性大腸炎の1例
    2008年9月  東京  第63回日本大腸肛門病学会総会
  • 直腸膀胱瘻を併発した難治性痔瘻の1例
    2008年9月  東京  第63回日本大腸肛門病学会総会
  • Lynch症候群に対するサーベイランスにて発見された多発性残胃癌の1例
    2007年11月  横浜  第69回日本臨床外科学会学術集会
  • 原発性虫垂癌手術例の検討
    2007年11月  横浜  第69回日本臨床外科学会学術集会
  • Colonic ischemia手術例の検討
    2007年11月  横浜  第69回日本臨床外科学会学術集会
  • 同時生多発大腸癌9病変を認めた家族集積性大腸がんsyndrome X の1例
    2007年9月  東京  第62回日本大腸肛門病学会総会
  • 膿瘍壁脆弱化のため出血をきたし止血困難であったⅢ型痔瘻の1例
    2007年9月  東京  第62回日本大腸肛門病学会総会
  • 魚骨が原因となったFournier症候群の1例
    2007年9月  東京  第62回日本大腸肛門病学会総会
  • 放射線照射野に発生した大腸癌の検討
    2007年7月  東京  第62回日本消化器外科学会総会
  • Proloop mesh で修復した傍ストーマヘルニアの1例
    2007年  岩国  第21回中国・四国ストーマリハビリテーション研究会
  • 遺伝性非ポリポーシス大腸がんの大腸多発がんに対するサーベイランスの適正間隔
    2007年4月  大阪  日本外科学会学術集会
  • 痔瘻内に播種再発をきたしたS状結腸癌の1例
    2006年9月  青森  第61回日本大腸肛門病学会総会
  • 成人腸重積症の検討
    2006年9月  青森  第61回日本大腸肛門病学会総会
  • 遺伝的素因に基づいた大腸癌の術式選択
    2006年11月  広島  日本臨床外科学会学術集会
  • 遺伝性非ポリポーシス大腸癌MLH1-Exon5 1.2kb del 変異家系のphenotype
    2006年3月  東京  日本外科学会学術集会